
インコがヒト(飼い主)に止まる場所は、そのインコの性格や、そのヒトとの関係性、そしてその時の状況によって様々だと思いますが、どこに止まるか、その場所ごとにインコが考えていることに特徴があるようです。
そこで、インコがヒトに止まる場所と、その時のインコの気持ちについて、一般的な考察をまとめてみました。
頭

- より強い安心感と信頼、または優位性の主張:体の最も高い位置であるため、インコは非常に安全だと感じているか、あるいは群れの中での自分の優位性を示そうとしている場合があります。
- 強い甘えや注目要求: 飼い主の視界に最も入りやすく、「もっと構ってほしい」「自分を見てほしい」という強いアピールや、甘えの表現であることが多いです。
- 好奇心: 飼い主の頭や髪の毛に興味を持ち、探検したり遊んだりする目的もあります。
肩

- コミュニケーションのしやすさ: 飼い主の顔が近く、さえずりや仕草でコミュニケーションを取りやすいと感じています。話しかけたり、撫でてもらったりすることを期待していることが多いです。
- 移動の拠点としての利用:飼い主が動く際に、安定した止まり木として利用している場合が多いです。
- リラックスと安心感: 頭ほどではないにしても、高い位置で安心感を得ており、比較的リラックスして過ごしたい時に選ぶことがあります。
- 警戒と観察: 周囲の状況を観察し、何か変化がないか、危険がないかを確認している場合もあります。頭に乗る時よりも、少し距離を置いて状況を把握しようとしている傾向が見られます。
指や腕

- 移動手段: 飼い主を止まり木のように利用し、移動する際の足場にしています。
- 遊び: 指をカミカミしたり、腕の上で動き回ったりと、遊びの一環として捉えています。
- コミュニケーション: 飼い主との距離が近く、触れ合ったり、話しかけたりする際にこの位置を選びます。
- 要求: 撫でてほしい、出してほしい、食べ物がほしいなどの要求がある場合もあります。
膝や太もも

- リラックス: 低い位置なので、比較的リラックスしている状態です。撫でられるのを待っていたり、休憩したいと考えていることが多いです。
- 安心感: 飼い主の体温や匂いを近くで感じ、安心しています。
- 甘え: 幼いインコや、特に甘えん坊なインコが選ぶことが多い場所です。
胸元や服の中

- 極度の安心と愛情: 非常に信頼している相手に対してのみ見せる行動です。温かさや包み込まれる感覚を求めています。
- 隠れ家: 狭くて暗い場所は、インコにとって安全な隠れ家になります。
- 保温: 体温が下がっている時など、暖を求めている場合もあります。
- スキンシップ: 飼い主と密接に触れ合いたいという強い願望があります。
口元や顔の近く

- 愛情表現: 飼い主への強い愛情を示す行動の一つです。
- コミュニケーションの要求: 「話したい」「遊びたい」など、飼い主との積極的なコミュニケーションを求めています。
- 甘え: 幼いインコによく見られ、親鳥に甘えるような感覚です。
- 好奇心: 飼い主の顔や唇、耳などに興味を持ち、探求しようとしています。
愛鳥がヒトの方ばかり見ている場合は?
わかりやすいのは、肩に止まった時。
肩に止まってヒトの方ばかりを見ている場合は、ラブラブで発情している可能性が高いです。

逆に、ヒトに背中を向けて周りを見ている場合は、ヒトは無害認定で、本能として周りを警戒している状態。発情抑制と言う意味では、この関係の方が健全かもしれません。

・・ということを獣医さんに教えてもらいました。
頭に乗せてはいけないという考えは正しいの?
インコ界隈で、わりと語られているのが、ヒトの頭に乗せてはいけないという考えと、そんなの気にしなくていいよという考えです。
●頭に乗せてはいけない理由
ヒトを見下すようになる可能性があることや、そのことでコミュニケーションがとりにくくなるから、など。
●頭に乗せても問題ない理由
安心してるからこそ乗ってくれるわけだし、そもそもインコがヒトを見下すというのは人間側の考え方だから、など。
これには答えがありません。
ただ、我が家では頭に乗ることもありますが、自分が見下されているとは思えないなあ・・という感想です。皆さんの愛鳥さんはいかがでしょうか?

インコがどこに止まるか、そしてその時のインコの様子を観察することで、インコが何を考え、何を求めているのかを理解する手助けになりますね。
なお、ここでご紹介したものは、あくまで参考の範囲ということをご了承ください。個体差も大きいため一概に決めつけることは、かえってインコの気持ちから離れてしまう可能性があります。やはり、一羽一羽しっかり見守ることに尽きます。
愛鳥とのコミュニケーションを深めるためにも、彼らの行動パターンを理解することはとても大切ですので、ぜひじっくり観察してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。